電美社・denbi-sha.Kyoto
寺院所蔵古文書・掛け幅などの整理・補修と解読
みなさまの寺院で所蔵されている古文書や掛け軸など、戸棚の片隅や物置、倉庫などに置かれたままのものはありませんか。
年々の劣化を気に掛けながら、
「どうにかして次の世代に残さなければならないが、その方法がわからない」
「何が書かれているのか知りたいが、読むのに手間がかかる」
「寺院の由緒や歴史をパンプレットや冊子にするのに利用したい」
こういうことで悩まれてはいませんか。
京美工は、そんな御寺院のために整理、補修、解読、目録やリスト作成などのお手伝いをさせていただきます。
京美工では、あくまでもみなさまの寺院のご希望をお伺いし、日数、費用、方法などご納得いただいた上で作業方針を決めていきます。
たとえば、
「整理してリストは作ってほしいが、解読までは不必要と思う」
「整理して補修するのもがあれば、どれを優先すればよいのか」
「どのような方法がよいか提案を受け、今後考えたい」
「整理、補修などはしたいが、高価なものがあれば困るので内密に行いたい」
など、様々なご要望にお応えします。
整理、解読が終われば、ご希望によって御寺院の歴史や由緒を叙述した『○○寺のあゆみ』など、パンフレットや冊子などの編集もお引受します。もちろん写真を入れ、ビジュアルに装丁することもできます。
古文書や掛け軸の整理解読は、京美工のマニュアル化された方法によって、博物館学芸員資格を有し、古文書の解読を行う専門員がみなさまとコミュニケーションをとりながら作業に当たります。
ご相談は無料で行っておりますので、どうかお気軽にお声をおかけ下さい。
古文書の整理
1:全体量の確認
まず、すべての古文書を把握し、全体の量や劣化の度合い、どのような文書があるのかをおおむね確かめます。
2:文書カードの作成と封筒入れ
それぞれの文書を1点づつ点検し封筒に入れ、文書カード(京美工様式)を作成します。点検の際、文書が虫損、鼠害、水損などによって痛んでいる場合は、裏打ちなどの補修が必要か否かの状況も記載します。
カードには、文書の発信年月日、受取人・発信人の名前、寸法、冊子であれば丁数などを記載し、簡単な文書内容を摘記します。番号はこの時点では仮番号を付けておきます。
これは最も大事な基礎作業になりますので少し時間がかかります。
3:分類と収納
文書カードの作成がすべて終わると分類を行います。
分類とは決まったものではなく、あくまでも便宜的に行うもので、その寺院の性格にあった分類を行います。
たとえば、「宗門関係」「本末関係」「寺務関係」「檀家関係」「講関係」「家政・私信関係」などです。
また寺院によっては、歴代住職の趣味に関する文書が多く残されている場合がありますので、「和歌関係」「雅楽関係」「茶道関係」といった分類も行います。
分類をした上で、項目ごとに年月日順に番号をとって配列します。年号のないものについては月日順に、日付がないものについては適宜配列します。
おおよそ分量が100点以下と少ない場合は、あえて分類を行わず、すべての文書を年月日順に配列します。
分類がおわると、その項目ごとに配列しなおし番号を付けます。
最終的に文書は、10点ごとにまとめて大封筒に収納し表示を施します。それを厚紙か桐などで作った箱に入れて納めます。このときに防虫剤を施します。
4:解読
まず、現物で行うか、コピーを撮って行うか、写真撮影したもので行うか、全体の量や文書の状態をみて、ご相談のうえ決定します。京美工では、事故を防ぐため基本的には現物を持ち出さない方針を採っています。
解読は項目番号順に読み込んでいきます。方法は書いてある文字をそのまま活字にする読み下しで行います。
歴史資料館や大学が行う一般的な解読はこれで終わるのですが、京美工はみなさまのご希望があれば、意味が判るように現代語への書き換えも行います。
また、要旨だけ書き出して欲しいというご要望にもお応えします。
この作業は、文書の種類にもよりますが多くの時間を要します。解読は行わないという選択も可能ですが、整理されるのであれば、今後のことを考えて解読を行ったほうがいいでしょう。
5:目録の作成
解読が終わると文書目録を作成します。これは一目で収蔵されている文書の全容を知ることができ、文書を見たいときにすぐに探し出すことができるほか、御寺院の歴史や由緒を知る上での貴重な基礎資料となります。
6:破損している文書の補修
破損状況によってご相談の上、補修を要する文書は裏打ちなどを行ないます。
特に御寺院にとって大切な文書は、将来にわたって良好な保持ができるよう、軸装あるいは巻子仕立などの対策を施します。
7:整理が終わると
整理が終わると、紙または木箱にまとめて収納しますので、万一の災害時に避難させやすく、日常の維持管理も目が届きやすくなります。
また、御寺院の歴史や由緒が判然とすることによって、参拝者や、檀家の方々が喜ばれることはもちろん、御寺院にとって大切な古文書を散逸させることなく後世まで引き継ぐことができます。
そのうえでこれを活用し、『○○寺年譜』や『○○寺のあゆみ』といった記念冊子を編集することが容易になります。京美工ではご希望があれば整理後に作成させていただきますのでご相談下さい。
掛け幅の整理
1:掛け幅の撮影、仮番号付け、掛け幅調査カード記載
所蔵する掛け幅を順次仮番号を付して撮影します。同時に採寸のうえ調査カード(京美工様式)を作成します。
この際、箱書きや端裏書がなども、撮影又は記録し、破損があればその状況を記述しておきます。
2:掛け幅リストの作成
調査カードに基づき、撮影した掛け幅の写真入リスト(京美工様式)を作成して軸の本文を解読します。同時に作成時期、作者、賛者などの確定作業を行います。判明すると事歴をリストに記述します。
この作業は軸の内容を明らかにするうえで最も大切な作業ですので、綿密かつ慎重に行う必要があり、少し時間を要します。
3:分類、配列
掛け幅が多量になると、分類を行った方が整理しやすくなります。おおむね100本程度が分類を行う目安となりますが、ご相談のうえ決めます。
分類は「絵画」「墨跡」の大別以外に、寺院にあった項目を立てます。たとえば禅宗では「頂相」「偈頌」など。あるいはそれ以外の宗旨の寺院でも、歴代住持の揮毫などは別項目にします。
分類が終われば、それぞれ年月日順に配列し、番号を付番しなおします。
4:本番打ち
仮番号を付けてあった掛け幅に本番を貼り替えます。項目記号と番号を書いた和紙の小付箋を「ふのり」を使って貼り付けます。貼付場所は本紙の端裏と、箱があればそれにも貼り付けます。こうすると必要な時に見つけやすくなり、そのつど開けなくとも中身がわかります。
5:目録の作成
リストの整理が終わると、それを基に目録を作成します。これにより所蔵掛け幅を一目で見ることができます。
6:掛け幅の修復
整理した掛け幅の中で痛んでいるものがあれば、修復のご相談をお請けします。
そのとき京美工では、それぞれの掛け幅について、美術的価値、史料的重要性、宗派・寺院としての価値と痛み具合などを総合的に勘案したうえで、修復の可否と、修復を要する軸の優先順位をご提言し、修復費用を考慮に入れて話し合いを行います。
また、箱がないものは、ご希望により軸にあう紙箱、あるいは木箱を作成します。
短冊の整理
1:仮番号の貼付
所蔵されているすべての短冊に仮番号を付け、短冊カード(京美工様式)を作成し、写真撮影します。
2:解読と作者の確定
撮影した写真により本文を解読し、作者を確定します。著名な作者であればその経歴を調査し、カードに記述しておきます。
3:配列と本番打ち
著名な作者のものは、その没年順としますがその他のものは適宜ご相談して決めます。